クラッシュ・オブ・クランのゲームリードのStuartです。2023年が幕を開けましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
開発チームはただ今、大工の拠点2.0のリワークの初期プレイテストに取り組んでいます。今回はコミュニティマネジャーであるDarianの代わりに、リワークの一部や開発チームの取り組みについてご紹介したいと思います。
現在の大工の拠点は、頭脳戦を意識したゲームプレイが最大の見どころであり、今回のリワークを通して戦術的な要素を強化できるかが、1つのカギとなりました。この点について、ゲームデザイナーのAlex、そしてプログラマーのSimiãoがタッグを組み、数週間にわたってリワークに取り組んできました。2人は、大工の拠点に少数精鋭のユニットを配置することと、任意で発動できる特殊能力をより多くのユニットに付与すること、という2点を中心に改良を進めています。
少数でも攻撃に優れたユニットを揃えることで、多数ユニットによるバトル画面上の混乱を避け、プレイヤーが従来より戦略的にユニットの配置を考えられるようなゲームプレイの実現を目指しています。2人はあらゆるユニット編成を予想して試行錯誤を繰り返し、時には各スロットのユニットが1体のみのパターンも試したほどでした。なお、開発チームで現在好評なのは、各スロットにつき4体の編成で、レイジバーバリアン等のユニットを投入するパターンです。4体編成では各ユニットの存在感が増すのと同時に、個々の能力がより重視される点が評価につながっています。
また、戦闘時に配置できるユニットの数を減らす代わりに、ヒーローユニットのように任意で発動できる特殊能力を付与することで、各ユニットにさらなる活躍の場を与えることを目指しています。呪文が存在しない現在の大工の拠点では、村の襲撃時に比べ、操作することが少ないのが現状です。敵地の襲撃に苦戦したときに打開策がなければ、プレイヤーの皆さんもご不満だと思います。呪文を追加することも検討しましたが、すでにユニットに備わっている自動発動のスキルに加え、専用の特殊能力があった方が、よりプレイが面白くなるのではないかと考えました。また開発チームは、本要素の導入が今後の新ユニットの特徴にも大きく反映され、従来の自分の村に新たな息吹をもたらすことを期待しています。
AlexとSimiãoは、特殊能力の発動においてさまざまな操作方法を試し、特殊能力を持つユニットの適正数も見極めようと努めてきました。現在、ヒーローユニットと同様の操作方法で能力を発動する方向で開発を進めていますが、画面上に配置されたユニットを直接タップして能力を発動させるパターンも、引き続き視野に入れております。ちなみに、私のお気に入りはボンバーの新能力(仮)です。この能力が発動すると、直後に投げられた爆弾はボウラーの投げる岩のごとく複数の敵に当たってバウンドし、敵地の奥に届かせることも可能になります。こうしたお馴染みのユニットたちに再注目し、どのような能力が追加されたらベストなのか検討するのは非常に楽しい作業です。
続いて、こちらの動画をご覧ください。
大工の拠点のリワークはおもにAlexとSimiãoの2人が進めていますが、他の開発スタッフももちろん、別の部分のリワークを担当しています。私たちのチームでは協議や決定をより迅速に行うために、少数精鋭で開発を進めるケースがよくあります。また、プレイテストとなれば、開発者からデータアナリスト、マーケティング動画の制作担当まで、チーム一丸となってプレイテストに臨みます。チーム全員ですべての項目を確認し、最高のゲームを作ることを目指してフィードバックを繰り返すことが重要な仕事の一部であると、全員が理解しているのです。
プレイテストの初期段階では、すべてのバランスを保つことは目指していないものの、強すぎる要素や足りない部分が見つかれば、もちろん修正を行います。私たちは、楽しく、分かりやすいゲーム作りを最も大切にしています。また、新たなビジュアルを取り入れる際は、ゲームシステムや必要な事柄を把握したうえで開発が行われます。その後、アイデアが固まってきたら、プレイテストを通して全体のディテール調整や完成度を高める作業に入ります。開発チームはさらに、Supercellのその他のスタッフたちや、外部の信頼に足るプレイヤーに協力を仰いで、より多くのフィードバックを集めていきます。
ここまで、開発の状況を少しだけ皆さんにご紹介しました。お楽しみいただけたら幸いです!大工の拠点2.0は現在も開発の初期段階にあり、今後皆さんにプレイしていただけるようになるまでに、さらなる変更や改良が加えられる予定です。今回ご紹介した変更や改良点、中でも特殊能力をどのユニットに付与すべきか、といった点について、皆さんのご意見をぜひ聞かせてください!次回の投稿では、今回ご視聴いただいた動画でレベル9のビルダーホールをテストしなかった理由について、ご説明したいと思います!
グッド・クラッシュ!
Stuart&クラッシュ・オブ・クランチーム一同